快適な留学生活のために、オーストラリアに着いたら真っ先に携帯電話の契約を済ませましょう。
住まいや仕事探し、英語検索、道に迷ったとき、もしもの時の病院の予約など、電話やネットを使うシーンはもしかしたら日本より多いかもしれません。
安い電話用端末と日本で使っていたスマートフォンの2個持ちをおすすめされることが多いと思いますが、できれば日本のスマートフォンをオーストラリアで使えるようにして1台持ちにした方が、緊急時も安心ですし荷物がかさばることもありません。
そこで今回は、日本と違う現地のモバイル契約事情や、事前に準備しておくべきこと、お得で便利なサービスなどを紹介していきます。
日本での携帯電話の手続きやオーストラリアで使えるようにする方法はこちらに詳しくあります▼▼

自分に合う携帯プランは?

まず、あなたの留学期間に応じたプラン選びが重要です。
オーストラリアではSIMロックフリーの端末しか使えないため、もし日本で使用していたスマートフォンを現地でも使うならSIMロック解除を日本で済ませておく必要があります
しかし、解除手続きにも費用がかかるため、1カ月など短期間の留学のためには不要かもしれません。その場合、現地で別の端末をレンタルして使ったほうが格段にお得、ということもあります。
ただ、今後も他の国へ留学や旅行で行く予定のある人は、この機会にSIMロック解除を済ませてしまうのも良いでしょう。見知らぬ土地で、思い出も詰まった使い慣れたスマホを使えるのは安心感もありますし、レンタルするスマホは性能が低い場合もあるのでいざというときに安心です。
現地での携帯端末の利用方法は、大きく分けて以下の4パターンです。
- 日本から持参したスマホ(SIMロックフリー)1台
一番シンプルかつ、便利なのがこの方法。アドレス帳やLINEアプリの再設定も不要で、現地のSIM契約さえ完了すれば、日本にいた時と同じように使えます。ただし、SIMの契約や開通手続きは自分でやる必要があります。 - 日本から持参したスマホ(SIMロック)1台+現地レンタル携帯(ガラケー)1台
意外と多くの留学生が利用している方法で、スマホはWiFiのみで利用、現地でレンタルした携帯(ガラケー)はSIM契約をして電話と英語SMS用に使う、という2台持ち。留学エージェントで端末レンタルとSIM契約をセットで提供していることもあるので、留学生活の手続きを一本化できるという面でも便利です。 - 現地レンタル携帯端末(スマホ)1台
留学エージェントなどで端末レンタル+SIM契約したスマホが1台あれば、2台持ちのわずらわしさや手続き方法に悩むことはありません。日本で使っていたスマホはWiFi下では利用可能ですが、わざわざ2台持ち歩かなくて済むのはありがたいですね。 - 現地で購入した携帯端末1台
オーストラリアで新たにスマホを購入してしまう、という方法です。日本で、ちょうど買い替えを考えていた人にとっては良い方法です。iPhoneなどは世界中の言語に対応しているので日本語も使えますし、価格もほぼ世界共通。出国前の60日以内に買えばGST(オーストラリアの消費税10%)の払い戻し手続き(TRS)も可能です。
長期滞在の人は1番か4番をお勧めします。今日本で使っているスマホが古い場合は思い切ってオーストラリアで新しいものを買うのも一つの手です。日本へ帰ってからmぽ使えるのでおすすめの方法です。
半年以内の短期滞在の人は2番と3番も視野に入れながら予算と相談して決めると良いでしょう。
プリペイドとポストペイド
実際にSIMカードを選ぶ際、まず「プリペイド(前払い)」か「ポストペイド(後払い)」のいずれの支払い方にするか決める必要があります。それぞれの特徴は以下の通りです。
プリペイド
「1カ月30ドル」などの定額料金を、利用月の開始時に支払う方法。各社のサービス内容により異なりますが、例えば「200ドル分の通話と、2GBのデータ付き」など上限が決まっています。
【プリペイドの特徴】
- 契約が簡単で、ビザ期間や種類による制限がない(旅行者も利用OK)。
- 上限設定があるため、使いすぎによる高額請求の心配がない。
- データは3GB程度でもWiFi環境があれば事足りるので、安く済ませられる。
- 最低契約期間などの縛りがない(1カ月ごと)ので、通信会社の乗り換えもしやすい。
- 限度まで利用したら、月の途中でも追加支払いが必要。
ポストペイド
日本でも一般的な、利用料金を後払いする契約です。日本と異なる点としては、データ通信の「使い放題」のような契約プランがあまり無いため、うっかり使いすぎると料金が高くなる危険性がある一方、携帯端末の購入(またはレンタル)とセットでSIMの長期契約(1〜2年)というお得なプランも選択可能です。
【ポストペイドの特徴】
- サービス加入時に「初月はプラス10GBサービス!」などの特典があることも。
- ビザの種類や滞在期間により、長期契約不可の場合がある。
- 携帯端末とのセットなら、長期的に見て割安。
- 長期契約の途中で解約しにくいものの、留学期間が固定なら問題なし。
プリペイドとポストペイド、それぞれの特徴を理解した上で、自分に合う支払い形態を選びましょう。
とにかく多い、オーストラリアの通信会社
日本なら、通信サービス会社はドコモ、au、ソフトバンクのほか、いくつかの新サービスも選択可能、という状態ですが、オーストラリアでは数十社が乱立し、それぞれに独自サービスを提供しています。
その中でも大手というと、テルストラ(Telstra)、オプタス(Optus)、ボーダフォン(Vodafone)が一般的で、それぞれに大手映画館(イベントシネマズやHOYTS)などの割引優待制度や、Spotify、アップルミュージックなどのパーソナライズラジオに使うデータ量が無料になるなどの特典が付くこともあります。
その他アメイシム(Amaysim)などのように小規模ながら低価格を売りに市場に参入している格安SIM(MVNO)もあります。MVNOでは大手通信サービスのような特典はありませんが、シンプルに安く使いたい人には魅力的です。
しかし大手通信サービス会社は街の中に店舗が多く、サービスが充実しているという利便性も見逃せません。そのため「困った時はすぐ相談したい」「契約の細かいことはサイトで読むよりスタッフに教えて欲しい」という人は断然、大手のサービスの利用がお勧めです。
以下の料金比較を参考に、自分の希望に合ったサービスを選びましょう(表内の料金は全て2018年3月現在のもの。最新情報は各社ウェブサイトを参照)。
オーストラリア通信大手3社の料金比較(28日分)
通信会社 | 料金(ドル) | データ量(GB) | 通話時間 |
テルストラ | 30 | 1.5 | 無料通話$700相当 |
40 | 3 |
Unlimited (制限なし) |
|
50 | 4 | ||
オプタス | 30 | 3 | |
40 | 6 | ||
50 | 8.5 | ||
ボーダフォン | 30 | 3 | |
40 | 6 | ||
50 | 8.5 |
オーストラリアの格安SIM(MVNO)の料金比較
会社名 | 料金($) | データ量(GB) | 通話時間 |
Amaysim (28日) |
10 | 1 | Unlimited |
20 | 2.5 | Unlimited | |
30 | 5 | Unlimited(国際通話も10カ国込み) | |
40 | 10 | Unlimited(国際通話も10カ国込み) | |
TPG (1カ月) ※初期費用$10 |
10 (開始半年まで。以降19.99) |
1.5 | 無料通話$550相当 |
15(開始半年まで。以降29.99) | 3 | Unlimited | |
19.99(開始半年まで。以降34.99) | 7 | Unlimited | |
Jeenee Mobile (1カ月) |
9.9 | 1.5(開始半年。以降0.75) | 無料通話200分 |
25 | 2.5 | Unlimited | |
30(開始3カ月まで。以降35) | 8 | Unlimited | |
OVO (1カ月) |
9.95 | 1 | 無料通話$200相当 |
14.95 | 1.5 | 無料通話$500相当 | |
34.55 | 8 | Unlimited | |
Yomojo(30日) | 19.90 | 2 | Unlimited |
29.90 | 6 | Unlimited | |
39.90 | 9 | Unlimited | |
13.5 | 0.5 | 無料通話$250相当 | |
18 | 1.5 | Unlimited +国際電話$20相当 | |
27 | 4 | Unlimited +国際電話150分 |
また、日系の留学エージェントや通信会社が携帯電話サービスの窓口となっていることもあります。多くの場合、大手の通信網を使用して独自サービスを提供しているため、契約もアフターケアも全て日本語で受けられるという大きなメリットがあります。
例えば、シドニーにある留学エージェント「デザインプラス」は、スマートフォンやWiFiルーターのレンタルサービスに力を入れているエージェントの1つです。国際通話の無料クレジット付きのプランなどを提供しているので、日本へ電話をかけたい人にとっても便利ですね。
日本語でサービスを受けられるのが何よりのメリットであるほか、SIMのみの月額料金のほか、短期滞在用や長期滞在用のプラン、端末込みで割安になるプラン、長期契約でスマホ端末が無料で付いてくるプランなど、利用者の状況にきめ細かく応じたプランが用意されているのも日系ならではです(以下の料金は2017年11月現在のもの。初期費用が別途かかるものもあるため、各社ウェブサイトを参照)。
日系各社の料金比較(1カ月)
会社名 | 料金($) | データ量(GB) | 通話時間 |
デザインプラス | 30 | 5 | Unlimited |
50 | 12 | ||
65 | 15 | ||
ニッテル | 20 (11カ月以上の契約) |
1.5 | 無料通話100分 |
37 (6カ月以上の契約) |
10 | ||
32 (11カ月以上の契約) |
10 | ||
エーブルネット | 30.80 | 2 | 無料通話62分 |
46.20 (8カ月以上の契約) |
10 | 無料通話124分 | |
51.70 (6カ月以上の契約) |
7 | 無料通話124分 | |
トラトラ | 39(長期契約) | 10 | 最初の3分通話無料 |
49(長期契約) | 20 | ||
59(長期契約) | 30 |
使用量はどれくらい?
日本での携帯料金の契約は定額制であることが多いので、実際に自分がデータ通信や通話をどれくらい利用しているのか、実感しにくいかもしれません。データ通信の使用量は学校や家などのWiFi環境の有無によっても変わってきますが、大体の人は日本で使用していた時と同じくらいか少し多めに通信することが多いそうです。
まとめ
・自分の滞在期間に合わせて合うプランを選びましょう
・英語に自信のない人は日本のサービス
・日常会話レベルは何とかなる人は大手3社
・ちょっと節約と挑戦をしたい人はその他格安SIM
オーストラリア滞在の際に必要な携帯電話の契約。お得に賢く契約しましょう。
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