旅行業界を騒がせた「てるみくらぶ」の倒産事件。
被害者の数の多さ、手口の悪質さから巷では話題になりました。
留学エージェント業界のビジネス構造は「てるみくらぶ」のような旅行代理店のに似ています。
そのため、留学エージェントも同じような形で倒産するリスクがあり、過去に実際に倒産してしまい、”お金が返ってこない”被害者が出てしまう事件がいくつかありました。
この記事では倒産しにくい留学エージェントの選び方と倒産した場合のリスクを減らす方法、実際に倒産した留学エージェントの事例を紹介していきます。
・留学エージェントが倒産してしまった場合のリスクを減らす方法
・倒産しなさそうな留学エージェントの選び方
・倒産した留学エージェントの事例
それでは見ていきましょう。
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留学エージェントが倒産すると…?
・学費のために支払ったお金が返ってこない
・航空券のために支払ったお金が返ってこない
・海外保険のために支払ったお金が返ってこない
倒産してしまった場合、あなたが留学ワーホリのために支払ったお金が返ってこない可能性があります。
「てるみくらぶ」の倒産も返金されないことで話題になりましたが、留学やワーホリで支払うお金は旅行費用とは比べ物にならないほど高いですよね。
そのため、万が一倒産してしまった場合の利用者個人のダメージは旅行会社よりはるかに高くなる傾向にあります。
なぜ返ってこないの?
●留学業界のお金の流れ
利用者→エージェント→語学学校
利用者→エージェント→航空会社
利用者→エージェント→保険会社
留学エージェント会社にもよりますが、基本的に留学に必要な様々な費用を留学エージェントへ支払い、そこから各会社へ支払われる流れが一般的です。
あなたが留学エージェントへ支払いを行い、そのお金がエージェントから語学学校や航空会社に支払われる…
このエージェントからの支払いを行わずに倒産してしまった場合、お金を持ち逃げされてしまうためです。
廃業している留学エージェントは実は結構ある
留学エージェントにはオフィスを持っている会社とオフィスを持たずに経営している会社があり、その両社を合わせると数百社以上あるといわれています。
留学エージェントは設備投資は初期投資があまり要らないため、会社の立ち上げそのものはカンタンです。
そのため、新しい会社が作られては消えるというサイクルが繰り返されている現状があります。
オーストラリア現地にオフィスを持つ留学エージェント会社だけでも40社以上あります。
留学エージェントの倒産に巻き込まれないためには?
・CMをたくさん打っているエージェント
・オフィスを持たないエージェントは避ける
・可能な限り直接支払う
・学費はまとめて支払わない
・優良留学エージェントを選ぶ
倒産する留学エージェントは大体の場合、「お金がない」ことが理由で倒産します。
つまり「お金がない」留学エージェントを回避することが重要になります。
CMをたくさん打っているエージェントを避ける
あなたが語学学校へ支払う学費はいくらですが?人にもよりますが、数十万円程度だと思います。
そのうちの半額以下がエージェントへ支払われる仕組みで、年間何人の人が渡航するのでしょうか。CMのコストを賄えるのでしょうか。
倒産するエージェントを避けるという観点では避けておいた方が無難です。
オフィスを持たないエージェントは避ける
オフィスを持たない代わりに固定費用がかからず、お得なサービスを提供できる。
こういった広告文句をうたった留学エージェントは倒産するリスクを回避する視点から見ると避けることをおすすめします。
こういった留学エージェントは新興企業の場合が多く、WEBマーケティングに力を入れ、オンラインで手続きできることを売りとしています。
実際のサービスの質も老舗留学エージェントより悪くない場合も多いです。
自分で会社を立ち上げるほどの熱意を持ち、さらに留学経験のある代表に直接カウンセリングを受けることができる場合が多く、老舗エージェントの1社員のカウンセラーのサポートよりも手厚く有益なこともあります。
しかし、新しくできた会社というものは会社内の資産が乏しい場合が多く、倒産するリスクはどうしてもあります。
こういった留学エージェントを利用する場合は、今から紹介するサービス内容や支払い方法などを確認することでリスクを回避できます。
可能な限り直接支払う
航空券や海外保険の支払いを直接、航空会社や保険会社へ支払うことを勧めてくれる留学エージェントも近年増えてきました。
倒産してお金が返ってこないリスクは留学エージェントがあなたのお金を預かっている間に起こりえます。
なるべくサービス提供会社へ直接支払うようにしましょう。
万が一留学エージェントが倒産してしまった場合も、学校や航空会社への支払いが完了している場合、留学を継続することができます。
また、留学エージェント支払う場合は、入学証明書や航空券、保険の詳細などを早めにもらうことで、エージェントが資金を保有している期間が短くなるため、リスクを回避することができます。
学費はまとめて支払わない
1年学校へ行く場合、入学金+1年間の学費+その他教材費などをまとめて支払うことをおすすめされることがあります。
実際にまとめて支払うことで割引が適用されたり、教材費が無料になるケースも。
しかし、実際に学費はまとめて支払う必要は一切なく、1学期分の支払いで問題ありません。
もし大金をまとめて支払って、資金を預かっているその留学エージェントが倒産してしまったら…
数か月の学期ごと、小まめに支払うことをおすすめします。
優良留学エージェントを選ぶ
一番大切なのは倒産しなさそうな留学エージェントを選ぶことです。
利用者第一のサービスを提供している留学エージェントは倒産する可能性も低い傾向にあります。
優良留学エージェントの見分け方はこちらの記事で紹介しています▼▼
倒産した留学エージェントの実例
株式会社ゲートウェイ21(2008年10月倒産)
留学仲介大手の「ゲートウェイ21」(東京・新宿)は経営が悪化し、9月26日に営業を停止。2008年10月1日、東京地裁に自己破産手続きの開始を申し立てる。代理人弁護士によると、負債総額は約12億9000万円。
これにより、留学費用を支払ったのに渡航できなくなる被害者約1800人からの返還要求分が9億5000万円。被害者の中には、留学のために自信の財産をつぎこまれたり、現在働いている仕事を退職された方。さらには、家を引き払われた方もいる。そのほか、渡航した後、ホームステイ先や学校を追い出され、途方に暮れている方や、の学費未払いで留学が停止される可能性がある。
2008年10月1日、大手留学エージェント「株式会社ゲートウェイ21」が東京地裁に破産手続開始を申し立てました。
約2000人もの人々の留学が無に帰しました。
被害金額が大きく、当時のニュースでも大きく取り上げられました。
ゲートウェイ21は東京、大阪、名古屋、札幌、仙台、広島に支店を設置し、欧米やアジア地域を斡旋対象とした大手留学エージェントでした。
株式会社サクシ-オ(2010年7月倒産)
(株)サクシーオ(港区新橋1-15-5、設立平成15年7月28日、資本金4370万円、山本栄弘社長、従業員71名)は7月4日付けで事業を停止、事後を石橋武征弁護士(石橋・東郷法律事務所、港区新橋1-17-1、電話03-3519-6828)に一任し、一両日中にも東京地裁へ破産申請する旨の掲示を行った。
負債は約8億円が見込まれる。
債権者向けの説明会を7月11日(日)14時より日本青年会館(新宿区)で開催予定。
英語圏を中心に語学留学、ホームステイ、ワーキングホリデー、自治体・学校などの研修旅行の斡旋、手配を中心に展開。設立以降、急速に店舗網を拡大して国内主要都市に8拠点、海外にも提携先を中心に25拠点を設置していた。
また、海外からの留学生に対して日本でのホームステイの手配などを行う事業にも注力、近年はインターネットを利用した宣伝が功を奏し売上を急拡大させ、平成20年6月期には年商26億4000万円をあげていた。
しかし、売上急拡大の一方で店舗開設などに伴う資金需要が膨張、採算低下を招き財務も悪化し大幅な債務超過に転落、今後の事業継続の見込みも立たず今回の措置に至った。
なお、今後海外へ渡航(留学、旅行を含む)する予定の顧客は約400名と聞かれ影響が懸念される。
参考:東京商工リサーチ
2010年7月4日、大手留学エージェント「株式会社サクシーオ」が東京地裁に破産手続開始を申し立てました。
約400人もの人々の留学が無に帰しました。
ゲートウェイ21の倒産から2年後の出来事でした。
サクシーオは東京、大阪、名古屋、札幌、広島の5支店を持つ大手留学エージェントでした。
留学ドットコム(2016年9月)
韓国最大手の留学エージェント「留学ドットコム」が不渡りの危機に陥り、学生が前払いした総額20億ウォン(約1億8000万円)余りの学費を留学先の学校に送金していないことが26日、分かった。海外の学校や語学研修機関で学んでいる学生200人余りが授業料滞納で追い出されかねない状況に直面している。留学ドットコムは毎年3000人余りの学生を米国やカナダ、オーストラリア、ニュージーランド、フィリピンなど各国の大学や語学研修機関に送り込んでいる。
留学ドットコムの社員や留学生の保護者によると、同社は昨年110億ウォン(約10億円)の売上高を計上したが、今年は顧客の減少やオフィス賃料の上昇により負債額が60億ウォン(約5億4000万円)まで膨らんだという。社員約70人はここ2カ月間、月給を受け取っていない。ソウル・江南支店の社員20人余りは先月末、ソウル地方雇用労働庁に陳情した。
より深刻な状況に置かれているのは、海外に滞在中の留学・研修生だ。留学ドットコムは留学生が支払った学費を2-3カ月後に現地の学校や研修機関に送金する「納付代行」を行ってきた。留学生を紹介する見返りに現地の学校から学費の一部を手数料として受け取るためだ。だが、今年に入り負債が膨らむと、新規会員が払った学費で借金を返すようになったという。今も新規会員が払う学費は入金後すぐに金融機関などに差し押さえられているが、留学ドットコムはこれを伝えず客の新規募集を続けている。
こちらはまだ倒産に至っていませんが、韓国最大手の留学エージェント「留学ドットコム」が不渡りの危機に陥っていることが2016年に9月に発覚しました。
当社は欧州、オーストラリア、ニュージーランド、フィリピンなどへ斡旋しており、日本語のサービスも行っています。
今のところ経営は存続していますが、利用される際には注意が必要です。
これからは自己手配の時代
あなたは国内温泉旅行へ行こう!と思ったときに旅行代理店を利用しますか?
ツアーなどの場合、利用することもあると思いますが、今はネットでなんでも調べられる時代です。
留学の場合は学校機関により手続きが複雑な場合もありますが、ワーホリの場合、旅行と同じ感覚で準備が可能です。
最低限の英語力と自分で調べる根気さえあれば、留学エージェントを通さずに渡航することができます。
留学知恵袋では自分で準備するためのノウハウをこちらの記事ですべて紹介しています▼▼
ワーキングホリデーで渡航する場合、留学エージェントはピンポイントにとどめ、自分自身で調べて工夫することで自身の成長に繋がり、最終的に充実したオーストラリアライフを送ることができます。
留学エージェント利用のメリット・デメリットについてはこちらの記事で紹介しています▼▼