地域・州にもよりますが、オーストラリアの主要都市は日本より物価が高いため家賃や食費など生活コストが掛かりますが、得られる給料も日本より高く生活のバランスを取ることができます。
オーストラリアでの留学やワーキングホリデーの醍醐味は働きながら生きた英語を学ぶことです。
多くの日本人の人はオーストラリアへ来た後、英語の勉強をしながら現地で働き、生活費を賄いながら生活しています。
この記事ではオーストラリアで大体どのくらい稼げるのか。
少し違法な部分に触れる話も含めて紹介させて頂きながら、一般的な生活費用に関して合わせて「オーストラリア生活のお金の事情」について紹介していきます。
オーストラリアへ来る前に用意しておいた方が良い費用や、語学学校の費用など掛かる費用に関してはこちらの記事で紹介しているので合わせて見てみてください▼▼
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オーストラリアの最低賃金
こちらはオーストラリアのフェアワーク(Fair Work)が制作した日本人向けのオーストラリアの労働に関する動画です。
オーストラリアの最低賃金は職種により異なりますが1時間当たり18.29ドルと定められています。(2018年8月現在)。
しかし、フェアワーク(Fair Work)オーストラリアの労働基準監督署のウェブサイトにウェイターとしての必要情報を入力して調べた場合、カジュアル・ジョブ(アルバイト)は平日1時間あたり22.13ドルと算出されます。(2018年8月現在)。
仮に1ドル=85円の為替レートで計算した場合
- 18.29ドルの場合…1554.65円
- 22.13ドルの場合…1881.05円
なぜ、最低賃金を調べると差異が生まれるかというと、職種ごとに最低賃金の目安が定められているためです。
しかし、カジュアルジョブに関して、雇用主は最低ラインである18.29ドルを支払っていれば違法ではないそうです。
最低賃金は職種や働き方により異なりますが、気になる人は
「ウェイター」「バリスタ」「キッチンハンド」などのポジションごとに賃金を確認してみましょう。
時間外、土日祝の給与が高い
また、オーストラリアには平日夜間や早朝、土日・祝日は時給が高くなる「ペナルティレート」というルールが存在します。
サービス業であれば一般的に土曜日は約1.5倍、日曜日は約2倍の時給で働くことが可能です。
しかし、ペナルティレートの法律はよく変更があり、また業種により法定給与額が設けられていますので、気になる人はフェアワークのウェブサイトを参照してください。
オーストラリアで働ける時間数
時給の金額が大体分かったら次は働ける時間数ですね。
オーストラリアではビザの種類により働ける時間数が異なります。
学生ビザの場合
2週間で40時間の労働が法律で認められています。
1週間で20時間の労働と勘違いしている人が多いのですが、週20時間×2週間でも、10時間と30時間を1週間ずつでも問題ありません。
ワーキングホリデービザの場合
週当たりの時間制限はありません。
長時間労働が可能なため、採用で若干有利に働くこともあります。
しかし、同一雇用主の元で働くことができるのは原則6ヶ月のため、それ以上の期間働くためには転職が必要になります。(条件を満たせば12ヶ月も可能)
ワーキングホリデービザの労働条件やルールについてはこちらの記事で詳しく紹介しています▼▼
現在執筆中
違法賃金での労働の実態
ここまでで最低賃金と働ける時間数について紹介しました。
オーストラリアの最低賃金は非常に高いですね。
数字上だけ見るとがっつり稼げる気がします。
しかし結論から言うと、日本人に限らず時給18.29ドル以下の違法労働で働かせる会社が多く存在しているため、必ずしも18.29ドル以上貰っている人ばかりではありません。
一般的な職場は給与を従業員の銀行口座に振り込まれますが、一部、現金で手渡しをする職場もあります。
こうした現金で給与が支払われる仕事をキャッシュハンド・ジョブ、またはキャッシュ・ジョブなどと呼びます。
時々、「キャッシュ・ジョブは違法」といった情報も見かけますが、雇用主が給与を現金で払うこと自体は違法ではありません。
問題なのは、脱税や年金支払い義務の回避のために現金支払いを選択しているケースです。
念のためオーストラリア税務局(ATO)のウェブサイトの注意書きをチェックしておきましょう(以下抜粋)。
一部の企業は、税金や従業員の責任を回避するために、意図的に現金取引を使用しています。
「現金での給与支払い」を受けている場合、(被雇用者は)次のことを行う必要があります。
- 正しい金額を受け取っているか確認する。
- 雇用主が給与から所得税分を国に納めていない(=源泉徴収が行われていない)場合、後から(タックスリターンの際に)納税する。
- 自分のスーパーアニュエーション(年金)が雇用主から支払われているか確認する。
- 仕事中の事故の際に、労働者災害補償の対象となることを確認する。
なぜ違法賃金での労働がまかり通るのか
このテーマは政治の話になるため、簡潔にまとめてしまうと
- オーストラリアの物価の上昇についてきていない会社がある
- 最低賃金以下でも働きたい人たちがいる
この2者のマッチングが発生してしまうため、最低賃金以下での労働が成り立っている現状があります。
- 英語が接客できるレベルまで達していない
- 働くための何らかのスキルがない(調理技術、バリスタやIT技術などetc)
この上記2つのどちらかの条件を満たしていない場合、最低賃金以下の時給で労働する可能性が高いです。
何故なら最低賃金をしっかり守った上で働き手を募集している会社には英語が話せて、且つ働くためのスキルを持っている人達が応募します。
その結果、両方ともあまり持っていない人は採用の時点で断られてしまうことが多いです。
しかし、最低賃金以下で募集している会社は英語・スキル以外に「あなたが日本人である」、あるいは「安く働ける」ことが強みとなるため、採用されやすくなります。
(例)カツと天ぷらの違いが見た目から分からない外国人は一定数いるが、日本人は最低限の日本食の知識がある。
(例)オーストラリア人はルーズで働きが良くないけど給料が高い、日本人なら真面目に働いてくれて給料も安い。
これらの話は日本人に限らず、オーストラリアへ来ている外国人全般においてよくある話です。
実際にどのくらい稼げるのか
先ほどの話で、最低賃金以下の労働も実際に多くあり、自分の時給を決めるのは英語力×スキルであるということを紹介させてもらいました。
では実際にどのくらい稼げるのかをスキルの話は1回置いておいて、英語力のみを軸にして切り分けて紹介していきます。
英語でお客様へ接客することが難しいレベルの場合
時給:12ドル~16ドル
週20時間の労働:240ドル~320ドル
週40時間の労働:480ドル~640ドル
仕事:日本食レストランのキッチン・クリーナー・軽作業員・ドライバーなど
2014年くらいまでは時給10ドルの職場なども乱立していたのですが、その頃からオーストラリア政府が違法賃金取り締まりに力を入れており、違法賃金の最低レートも少しずつ上昇してきています。
時給:12ドル~16ドル帯の仕事は時給そのものは安いですが、頑張り次第でシフトへたくさん入れる職場が多く、トータルでの収入は意外に稼げる場合があります。(もちろん違法ですが)
また、オーストラリアでは日本食産業が盛んでレストランではなく、レストランへ日本食材を配達するドライバーの仕事もあります。
ドライバーの場合、運転の責任なども生じてくるため、時給18ドル以上の募集も多く見かけるため、英語ができない人にもおすすめの仕事です。
英語で接客はできるレベルの場合
時給:14ドル~20ドル
週20時間の労働:280ドル~400ドル
週40時間の労働:560ドル~800ドル
仕事:ウェイター・バーテンダー・カフェの店員などetc
あなたが人並みに最低限の英語が話せる場合、チャンスは一気に広がります。
良い会社で仕事できるかの条件は正直なところ、タイミングです。
その会社が人材が欲しいタイミングでいかにして出会えるかの勝負です。
オーストラリアの面接でしっかり勝つ方法についてはこちらの記事で紹介しているので見てみてください▼▼
スキルがある人はスキルのレベルにもよりますが、美味しいコーヒーが淹れる、デザインができる、プログラミングができるなど武器があると稼げる金額も当然高いです。
働いて支払う税金
ワーキングホリデービザで労働をしている場合、所得の15%を納税しなければなりません。
しかし、キャッシュジョブの職場で働いている場合、雇用主の手続き内容次第で税金関連がややこしくなっているケースがあります。
通常の職場であれば、毎回の給与支払いごとのペイスリップ(給与明細)や会計年度ごとのペイメントサマリー(グループサーティフィケート、年間の給与総額や源泉徴収額が記載された書類)をもらうことができます。
キャッシュジョブの場合は雇用主へ税金関連のことをしっかりと確認しておき、タックスリターン(確定申告)の際に自分自身が困らないようにしましょう。
オーストラリアの税金関連について詳しくはこちらの記事で紹介しています▼▼
オーストラリアの生活費の内訳
オーストラリアで大体どのくらい稼げるのかをご紹介させてもらいましたが、続いては生活費についてです。
こちらに関しては州や地域によって若干前後します。
あくまで目安としてみてみてください。
もしあなたが行く地域の具体的な生活費を知りたい場合は、現在相談している留学エージェントさんへ聞くか、留学知恵袋の無料LINE相談かTwitterのDMへご連絡いただければ時間のある時にお返事させて頂きますのでお気軽にご連絡ください。
それでは早速生活費の内訳をみていきましょう。
オーストラリアの家賃の費用
支出の中で最も大きな割合を占めるのが家賃です。
オーストラリアで長期滞在する代表的な手段は3つ
- シェアルーム(2人、4人、6人部屋など)
- オウンルーム(1人部屋)
- ホームステイ
ホームステイは料金体系が斡旋するエージェント会社によって大きく異なるため、この記事では割愛します。
ホームステイについて詳しく知りたい人はこちらの記事を見てみてください▼▼
シェアルームは部屋を2人以上でシェアする形態のことです。
2人でシェアするより、4人、6人でシェアした方が家賃は当然安くなります。
都市別の家賃目安(1週間あたり)
都市名 | 4人部屋 | 2人部屋 | 1人部屋 |
---|---|---|---|
シドニー | $120~$150 | $160~$200 | $200~$400 |
メルボルン | $100~$120 | $120~$160 | $150~$250 |
ブリスベン | $80~$120 | $120~$160 | $150~$250 |
ゴールドコースト | $80~$120 | $120~$160 | $150~$250 |
パース | あまりない | $100~$150 | $150~$250 |
同じ都市でも中心地からの距離や物件によって金額は前後します。
週150ドルの4人部屋に住んだ場合の日本円の月家賃
30日:642ドル=54642円
週250ドルの1人部屋に住んだ場合の日本円の月家賃
30日:1071ドル=91071円
※1ドル=85円で円換算
国際的な環境に暮らせば家でも英語が使えて、ただ生活しているだけでも英語力を伸ばすことができます。
オーストラリアの家探しについてはこちらの記事で詳しく紹介しています▼▼
スマホの通信費
住まいやアルバイトを探すためにも不可欠なスマートフォン。
留学生の多くはプリペイド式(先払い式)の契約で携帯電話の通信費を支払うことになります。
通信費の目安(月額)
電話+3GBの通信:$30~$40
電話+4GBの通信:$40前後
電話+8GBの通信:$60前後
日本の携帯代より若干お得なプランが多いです。
日本は大手3社が独占して価格を決めているため、世界的に見ても高いんですね。
現地の通信会社であるテルストラやオプタスの通信サービスを利用する(日本でいうドコモやソフトバンク)、または日本語で対応してくれる通信会社などもあります。
オーストラリアのスマホ事情について、詳しくはこちらの記事で紹介しているので見てみてください▼▼
オーストラリアの食費
オーストラリアの食費は結構高くつきます。
日本のように300円前後で美味しい牛丼にありつけることもなく、ランチでも大体1000円程度は覚悟しましょう。
外食費用の目安
ランチ:10ドル~20ドル
ディナー:20ドル~40ドル
ビール:7ドル~10ドル
こういった背景もあり、オーストラリアへ来ると自炊を始める人が多くいます。
ランチはサンドイッチやお弁当を持参し、ディナーも極力自炊をすることで生活費を抑えることができます。
自炊の目安
1週間:30ドル~80ドル
※金額は料理スキルにより個人差があります。
また、オーストラリアの飲食店でアルバイトをする場合、多くの場合賄いが用意され、賄いで食費と栄養を補給する人も多くいます。
友達とお茶や食事をしたりお酒を飲む機会もなど考えると、平均して週80ドル(=月320ドル)程度以上の食費を見積もっておくと良いでしょう。
自炊+たまに外食する場合の食費
1週間:80ドル~200ドル
オーストラリアの交通費
シドニーでは電車もバスも最短距離で約2ドル。オーストラリアの物価全体が高いことを考えると、交通費は相対的に安く感じますね。
オーストラリアの各都市ではスイカやパスモのような乗り物用のICカードが普及しています。
それらを通学や通勤で毎日利用した場合の交通費の目安です。
都市(交通機関の種類) | 週あたりの交通費 |
---|---|
シドニー(電車、バス、トラム、フェリー) | 27〜44ドル |
メルボルン(電車、バス、トラム) | 30.10〜46.48ドル |
ゴールドコースト(バス、トラム) | 35〜52ドル |
ブリスベン(バス、電車) | 35〜52ドル |
パース(バス、電車) | 23〜34ドル |
オーストラリアの各都市のICカードの入手方法、細かい料金などはこちらの記事で紹介しているので見てみてください▼▼
オーストラリアで実際にかかる生活費まとめ
留学中にできた友達と遊んだり、観光や趣味に使うお金もある程度必要です。さらに服や雑貨、万が一、風邪をひいた時の薬代なども用意しておきましょう。
以下、シドニーで暮らしている人の1ヶ月の生活費目安です。
※1ドル=85円換算
支出項目 |
金額 |
家賃 |
650ドル |
通信費 |
40ドル |
食費 |
400ドル |
交通費 |
40ドル |
交際費、雑費 |
200ドル |
合計 |
1,330ドル |
上記はあくまでサンプルです。
実際にはこれより安い/高い例もあります、
自分の貯蓄額や現地のアルバイトでの収入とバランスを取った生活を心がけましょう。
稼ぎと生活費の収支まとめ
時給12ドルのA君と時給20ドルのBちゃんを例に収支を紹介しています。
時給12ドルのA君の場合
収入:1920ドル(週40時間働いた場合)
支出:1330ドル
貯金:+590ドル
時給20ドルのBちゃんの場合
収入:1600ドル(週20時間働いた場合)
支出:1330ドル
貯金:+270ドル
時給単価を上げるか、勤務時間数を増やすことで生活できますね。
学校へ通う予定のある人は貯金を崩していく前提でプランを決める人が多いです。
まとめ
人や地域によって生活費や収入の金額が違うからこの記事は目安として覚えておいて、具体的な金額は詳しく調べましょう。
・あなたの収入を決めるのは英語力×スキル
・生活費は食費から見直してなるべく節約しましょう
オーストラリア現地での収入や生活費について、留学知恵袋の無料LINE相談かTwitterのDMへご連絡いただければ時間のある時にお返事させて頂きますのでお気軽にご連絡ください。